注文住宅

庭までリビング! フルフラットなデッキが「つながり」を感じさせる家 – ____.mrsyさん

デッキ越しの庭までもが、リビングというひとつの空間になっているかのような印象をあたえてくれるお宅。天然素材のウッドデッキや来客時に駐車場にもなる芝生の庭には、これからお家を建てる方に見ていただきたい工夫が隠されています。リビング、玄関の両方からアクセスできる和室はデザイン性にあふれ、注文住宅ならではのつくりになっています。

基本情報

お住まい:香川県

ハウスメーカー:積水ハウス
シリーズ:シャーウッド・グラヴィスベルサ

構造:2×4 ツーバイフォー工法(木造)

敷地面積:55坪
延床面積:40坪

家族構成:夫・妻・子2人

打合せ期間
間取り:2ヵ月
内装:2ヵ月

デッキ越しに調和する庭とリビング

家族と庭で過ごす時間を持ちたいと考えられていた____.mrsyさん。マイホームを考え始めた当初より、庭と家をつなぐ空間であるウッドデッキをつくることは絶対条件だったといいます。

そんな折にハウスメーカーの新築内覧会で目にしたのが、無垢のウッドデッキ。室内とフルフラットにつながるデッキは天然木が心地よく、その美しさに魅了されたそうです。そして、この良さを日々に取り入れたいと想いを募らせたのだとか。

軒の深いウッドデッキ

その想いをカタチにした____.mrsyさん邸のウッドデッキは、東に面しており、リビングとフルフラットにつながっています。素材はもちろん天然木で、「イペ」というハードウッド。設計士さんオススメの素材で、公園などにも使われるほど雨風に強く、経年変化も楽しめるものだそうです。

奥行きは2メートル程で、日差しを遮ることができるよう要望したという軒もデッキに合わせた深めの奥行きになっています。深い軒により雨も防ぐことができ、何よりもう一つの居室のような落ち着く空間になっています。

東に面していることや軒が深いことで心配になるのが室内の明るさですが、リビング内に吹き抜けを設けることでとても明るくなっているそうです。

木目の向きにも配慮してつながりを感じる空間に

____.mrsyさん邸のウッドデッキは、リビングとのつながりをより感じる空間になっていますが、その秘密は板の向きにありました。リビングの床板と向きを合わせ、デッキに向けて伸びるよう、縦貼りにしてあるのです。

さらに、軒や庭の板塀まで縦貼りにしたことで、視線がまっすぐ伸び、つながりを感じながら奥行き感も持たせるつくりになっています。

美しい植栽を身近に感じて

ウッドデッキの脇に植えられた植栽は、季節を感じられるようにと___mrs.yさん夫妻が希望されたもの。モミジなどの落葉樹を多く取り入れることで、季節の移ろいをより強く感じることができるそうです。

新芽が芽吹き、日々緑が濃くなり、やがて色付いていく木々を眺める…落葉樹は落ち葉掃除が大変なのでは、と心配される方も多いと思いますが、それを超越する美しさなのだとか。

また、ウッドデッキは段差を設けることで、芝生に降りやすく、腰をかけて庭を眺めることができるつくりになっています。

植生用ブロックを配した庭は駐車場にも

そんなウッドデッキの先にある芝生の庭部分。____.mrsyさん邸では芝生の中にコンクリートブロックが埋め込まれているのが分かりますが、こちらは「植生用ブロック」と呼ばれるものだそうです。

植生用ブロックは車が乗り入れる場所を緑化するために使用されるもので緑化ブロックとも呼ばれます。
____.mrsyさん邸では庭部分にこの植生用ブロックを使用することで、来客時には臨時駐車場として、普段は芝生の空間として楽しめるという工夫が隠されていました。

水遊びやBBQも楽しめる家族の憩いの場に

子どもたちは、芝生の庭で水遊びをしたり、ウッドデッキで昆虫の観察をしたり…。キッチンからの展望も良いため安心して子どもを遊ばせることができるそうです。また、家族みんなでBBQをしたり、植栽の手入れをしたりして楽しんでいるそうですよ。

純和風の趣ある和室

____.mrsyさん邸の特徴ともいえる、趣のある畳空間。

「夫婦の楽しみが全国の温泉旅館を巡ることなので、自宅でも旅館のような懐のある和室を楽しみたいと考えました。」

小上がりの畳スペースではなく、きっちりとした純和風の和室を希望されたのはそんな理由からだそうです。

玄関・リビングと2つの空間をつなげる位置に

子どもたちのお昼寝や来客時に活用できる空間にと設計された和室は、リビングつなぎでありながら、リビングを通らず玄関から直接入ることができるようになっています。生活の場を見せることなく寛げる空間は、急な来客にも対応できてとても便利そうですね。

また、畳や壁紙をリビングとのつながりを意識した色味にするなど、内装にもこだわりが見受けられます。

空間の連続性を意識した板貼りの下がり天井

リビングから和室を眺めた際に見惚れてしまいそうになる板貼りの天井部分。床や畳との調和を考え、塗装無しのマットな質感のオーク材を用い、さらには下がり天井にすることで居心地の良い空間をつくりだしています。

また、リビング部分に張り出すようにつくられており、障子を閉めていても天井の連続性を感じられるように障子の上部は視線が抜ける設計になっています。

スプーンカットの木材を使用した板の間

和室の窓沿いに設けられた板貼り部分には、素材感やデザイン性を感じるスプーンカットのオーク材が使われています。サンプルを取り寄せた際に一目ぼれされたとのことで、触り心地もとても良いのだとか。

両面組子の障子は子どもがいても安心

また、和室側からもリビング側からも美しく見えるようにと採用した両面組子の障子は、アクリル製にされました。これで、お子さんがいても破られることがなく安心ですね。

和室のある暮らしは

設計時に考えていた通り、お昼寝や来客時に重宝しているという和室ですが、季節に合わせて床の間に掛け軸をかけたりやお花を飾ったり…と暮らしを彩る空間としても楽しまれています。

「押し入れにとっても収納力があり、1階にあってよかったと思います。散らかりがちな子ども用品なども、収納して閉めてしまえば美しいので助かっています。」

上質な空間に溶け込むキッチン・ダイニング

当初、立ち上がりの壁がある手元の見えないキッチンを希望されていたという____.mrsyさん。ですが、PanasonicのLクラスをご覧になったことで、黒の天板をメインにオープンキッチンにしたいと思われたそうです。

あえて選んだホワイトのキッチン

黒の天板を用いたホワイトのキッチン。ホワイトを選ばれた理由がとても興味深いものでした。

「部屋には美しい無垢材を使っているので、キッチンのパネルに木調シートのものを使用したくなくて真っ白のものにしました。いろいろな部材がありすぎるとゴチャゴチャしてしまうので、背面もキッチンと同じものを使用し統一感を出しました。」

造作の板貼り天井や、床、ウッドデッキなど、無垢材をふんだんに使われている____.mrsyさん邸だからこその選択だったのですね。

横並びの配置にこだわった展望の良いキッチン

オープンキッチンの隣につながるように置かれているダイニンテーブル。配膳がしやすいようにと横並びの配置を選択されたそう。

____.mrsyさん邸のキッチンで興味深いことは、キッチンに建つと、ダイニングはもとより、リビング・和室・ウッドデッキ・庭、と全てを見通すことができるということ。全体を見渡すことができるため、つながりをより一層感じることができる空間になっています。

インテリアの調和も美しく

ダイニングの照明にはルイスポールセンを用い、コードの長さにもこだわられたそうです。

照明には、造作天井の美しさを邪魔しないようにとフラットシーリングカバーを採用。天井面とほとんどフラットなレベルで取り付けることができるため、スッキリ見せてくれるのだとか。

また、ダイニングチェアに使用しているYチェアは曲線が多いため、直線の要素が多いキッチンや背面カウンター、ダイニングテーブルなどの印象を和らげてくれるという効果も。

建物とインテリアエレメントとの調和が感じられる美しい空間になっています。

掃除も楽なトリプルIHは火力も満足

「トリプルIHは掃除もとても楽で使いやすく、満足しています。以前はガスだったので火力に不安もありましたがまったく問題なく生活出来ています。Lクラスキッチンは使い勝手も良く毎日の料理を楽しくしてくれています。」

大満足に仕上がったキッチンは、見た目だけでなく機能性もバッチリだったそうです。

編集後記

Instagramにあげられたお写真を拝見したときに、目に飛び込んできていたデッキ越しの庭。

屋外空間をうまく室内に取り込んだ家は、自然素材をふんだんに使用し、デッキや軒、植栽の細部にいたるまでこだわり抜かれたからこそ実現されたものでした。

来客時の臨時駐車場になる庭も、コンクリートで固めてしまうのではなく、植生用ブロックを用いて芝生を植えるなど、自然を愛でるという感覚にあふれた住まいになっています。

駐車場はコンクリートや砂利敷き、と思っていましたが、こんなにステキな方法があったのですね!

____.mrsyさん、ありがとうございました。

■今回お話を伺わせていただいたかた
____.mrsyさん

ABOUT ME
ryuryu_home
Daiwa House 〜中庭のある暮らし〜 おうちが大好き♡ ❀シンプルホーム編集部