注文住宅

家族の思いを実現した、狭小住宅の豊かな暮らし– pearlring2596さん

22坪という広さでも開放感に溢れ、多様な暮らしの楽しみ方を実践しているpearlring2596さん邸。北欧家具と雑貨に囲まれたLDKやご夫婦それぞれの趣味のお部屋にミニキッチン付きの屋上など、家族が快適に楽しく過ごせる工夫が詰まっていました。

基本情報

お住まい:関東
都道府県:東京都

ハウスメーカー: 柴田工務店
構造:在来軸組工法(木造)

敷地面積:22.4坪
延床面積:35.2坪
家族構成:夫、妻、娘、息子

打合せ回数
間取り: 6回
内装: 4回

22坪の土地を活かしたアイデア満載のおうち

白・黒・ウッドを基調とした空間の中、温かみのある北欧インテリアや北欧雑貨に囲まれたpearlring2596さん邸。 すべての部屋は無垢のフローリングにこだわっているそうです。 LDKの中央にスケルトン階段を採用されたり、インナーテラスや屋上を設けたりと、22坪とは思わせない家づくりの工夫が詰まっていました。

大胆に配置したスケルトン階段

「小さくても都内に注文住宅を建てることが夫婦の希望でした。子どもたちも個別の部屋が欲しくなる年ごろになり、狭いながらも家族だんらんができて、プライベートの空間も確保できるマイホームをつくりたいと考えていました。都市部は狭小なうえ、家が密集しているので、開放感とプライバシーを重視しながら家づくりをしました。」

そうおっしゃる通り、2階にあるpearlring2596さんのLDKには開放感を演出する工夫があります。LDKの真ん中、ダイニングとリビングを区切るように配置されたのはスケルトンの鉄骨階段。2階から3階へ上がる階段をスケルトンにすることで、空間が広く感じられるだけでなく、開放感にも溢れています。

温もりのあるウッドをベースにしたLDKに、マットブラックのアイアンが程よいアクセントになっていますね。

開放感に溢れるLDKのインナーテラス

リビングから階段を隔てた先には、ルイスポールセンのペンダントライトが印象的なダイニングが。

また、閉鎖的にならないよう、LDKからつながるインナーテラスを設けたそう。

「狭小住宅でも開放感を出すため、LDKにはスケルトン階段のほかにインナーテラスを作りました。光も充分に取り込むことができるので、昼間はとても明るいです。また、隣地からの視線を遮る高さになっているので、ブラインドを開けたままでも生活ができ、人目を気にせず洗濯物を干せるのも嬉しいポイントです。」

屋上にはミニキッチンを

なんと、pearlring2596さん邸の屋上にはミニキッチンがあるとのこと! 無駄のないシンプルなキッチンのデザインも素敵です。

「屋上のミニキッチンは、とても重宝しています。ときどき、アウトドア用のテーブルとイスを置いて家族でバーベキューをしたり、親しい友人を招いてミニパーティー開いたりしています。周りに高い建物がないので見晴らしもよく、ライトアップすると雰囲気もいいです。」

お庭がなくても開放感のある屋上があれば、青空や星空のもと、大切な人たちと過ごすことができる贅沢な時間を叶えられますね。

スペースを活かしたトイレ

間取りを工夫され、階段横のスペースを活用したトイレは3階にあります。

「わが家のトイレは1階と3階のふたつです。省スペースになるように、ここのトイレは階段横に設置しました。また、トイレの床に採用したのは、名古屋モザイクのヴィンテージ風タイルです。一枚一枚違う風味があって、汚れが目立たないところもお気に入りです」

トイレのほか、洗面所などの水回りにはすべて、メンテナンスもしやすい名古屋モザイクのタイルを使用しているとのこと。LDKとはひと味違った、どこかレトロでおしゃれな雰囲気ですね!

キッチンの背面には、快適な暮らしの秘密がいっぱい

キッチンの背面には、冷蔵庫や収納力のある造作の食器棚のほか、洗濯機置き場まで造られたとのこと。キッチン周りを見ていくと、pearlring2596さんがすっきり快適に暮らすためのこだわりが随所に感じられました。

共働きだからこその、動線の工夫

「わが家の洗濯は一日おきが基本。共働き夫婦のため洗濯は夜に行うのが日常です。当初は1階に洗濯機を設置して、2階に干すという案でしたが、動線が悪すぎて…そこで、キッチンの背面に洗濯機を設置しました。そうすることで、洗濯機を回している間に夕飯を作り、キッチンの隣にあるインナーテラスに洗濯物を干すという、家事が楽に効率よく行える動線を叶えることができました。」

パントリーの予定だった一部分を洗濯機置き場に変更して、この間取りが完成したそうです。

こちらは洗濯機の逆側にあるパントリー。無印良品の収納ボックスを並べて、食材や消耗品がすっきりと収納されていますね。

キッチンと洗濯機、そしてインナーテラスが一直線で行えるという考え尽くされた動線は、とても使い勝手がよさそうです!

さらにキッチンにも快適に家事を行うためのこだわりが。

「キッチンはTOTOのザ•クラッソです。透明感のあるクリスタルカウンターにひと目ぼれしました。タッチスイッチ水ほうき水栓は、料理中に手が汚れていても、水栓を汚さずに使えるのでとっても便利です。」

また、キッチンの床には、トイレや洗面所と同じく、汚れが目立ちにくい名古屋モザイクのヴィンテージ風タイルを採用されたそう。デザインはもちろん、メンテナンスのしやすさも考えてアイテムを選ばれているからこそ、効率よく家事が行えるんですね。

【キッチン】
タイプ: スリム対面メーカー: TOTO
商品シリーズ: ザ・クラッソ
カラー: クリスタルカウンター、クリスタルスノー

あえて2枚扉にした造作の背面収納

pearlring2596さん邸の顔とも言えるのが、キッチンから見える北欧食器の数々。整然と並べられていて、まるでカフェのようです!

「造作の背面収納には、洗濯機と冷蔵庫の設置スペースの間に扉3枚分の収納スペースがあります。家電や食器がたっぷり収納できることは重要でしたが、見せる収納、隠す収納の両方できるところにこだわりました。天板は3㎝の厚みのあるナラの集成材を使っています。丈夫でしっかりとしているので、たくさんの食器を重ねてもゆがむことはありません。」

食器棚の扉には白いフロストガラスの引き戸を採用し、閉めたときに棚の中を隠しつつも、圧迫感がないところがポイントとのこと。あえて引き戸を2枚にされたことで、普段は家電をワンタッチで使えるようにしたり、来客中には家電を隠して、北欧食器が並ぶ収納を見せたりと、pearlring2596さんが希望されていた、見せる・隠す収納が実現されています。

ダイニングからはキッチンが見えないように、インテリアのような素敵なカウンターが設置されています。北欧雑貨が並んでいるのも可愛いですね。

「キッチンの手元が隠れる高さ、たっぷりの収納、飾り棚にこだわって、キッチンカウンターも造作で作っていただきました。飾り棚があることで、趣味で集めた北欧ヴィンテージのコーヒーカップやケーキプレートなど、たくさん飾れるスペースが確保できました。日々並べ替えて楽しんでいます!」

キッチンカウンターの中には収納スペースが隠れていて、無印良品の収納グッズがピッタリと収まっています。

「キッチンやダイニングだけでなく、それぞれの部屋、玄関まで、設計段階から収納スペースをたくさん増やしました。収納があることで家具が最小限になり、いつでもすっきり片付くようになりました。」

夫婦それぞれ作った趣味のお部屋

ご夫婦の趣味がそれぞれあるので、別々の部屋を作ったというpearlring2596さん邸。お互いに気兼ねなく好きなもを置き、プライベートの時間も大切にできるのが夫婦円満の秘訣だと教えていただきました。ご夫婦の趣味を尊重した、素敵な空間をご覧ください。

自分の好きを詰め込んだ、専用の部屋

「結婚して現在の家に住む前は、2Kの賃貸マンションに住んでいました。私は北欧の雑貨や食器を集めるのが好きで、主人は漫画本や釣り道具(竿やルアー)を集めるのが好きでしたが、部屋が狭かったので自分の好きなものを思うように飾ることはできませんでした。そのため新居では、お互いに好きなものを飾れるスペースを作りたいねと話していました。」

可愛らしい北欧雑貨が並ぶpearlring2596さん専用の部屋、とっても羨ましいです! ベッドとデスクは無印良品のものだそう。ナチュラルなインテリアは、北欧雑貨との相性も抜群ですね。

「忙しい毎日でも、部屋で自分の好きなものに囲まれて過ごせるのでとても癒されます。春から仕事もテレワーク中心になりましたが、自分のデスクで仕事に集中できる環境は、本当に助かっています。」

また、pearlring2596さんの6畳の部屋のうち、2畳分はウォークインクローゼットになっているそう。

「ウォークインクローゼットは若いころから憧れていて、狭くてもいいので作りたいと思っていました。クローゼットと部屋を仕切る壁は、ペンキで塗ったブルーグレーのアクセントクロスを。たくさんのサンプルを取り寄せた甲斐もあり、想い通りの色に出合えました。当初、トイレは別の色のアクセントクロスにする予定でしたが、このブルーグレーが気に入りすぎて同じ色に決めたほどです。」

夫の趣味のアクアリウム

pearlring2596さんのお家に入ってすぐ目に留まるのは、旦那さんの趣味で作られたというアクアリウム。玄関クローゼットの中に埋め込まれていてインテリアの一部になっています。旦那さんが毎日座って水槽を眺められるように、高さも計算して設計していただいたとのこと。

「玄関に入ってすぐの場所にあるので、お客様にも喜んでいただけるお気に入りのスペースです。クローゼットの扉の一部を水槽に合せてくり抜き、水槽とライトを設置した上段には、電源コンセントと換気扇をつけました(1階のトイレの換気扇とつながっています)。また、下段には濾過装置を設置。熱帯魚のエサ、お手入れの際に使うバケツや水草の薬なども一緒に収納できます。」

収納まで考えられた造作の玄関クローゼットだからこそ、扉を閉めれば水槽の部分だけが見えるというおしゃれなアクアリウムが完成したんですね。

編集後記

 北欧家具に囲まれ、家族だんらんができるおしゃれなLDK、ご夫婦の趣味のスペースに屋上の空間など、狭小住宅とは思えないほど開放感に溢れ、多様な過ごし方を楽しまれているpearlring2596さん邸。

家族が快適に暮らすための思いやりや工夫で溢れていて、とても参考になりました。

pearlring2596さん、ありがとうございました!

■今回お話を伺わせていただいたかた
pearlring2596さん

ABOUT ME
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はなむらあや/ライター・整理収納アドバイザー。夫、息子(5歳)、娘(2歳)の4人暮らし。2019年に夫婦で設計した注文住宅が完成。Instagramでは「おしゃれでスッキリした暮らしの始め方」を発信中❀ BLOG LINK:https://www.instagram.com/h_aya_home/