注文住宅

18坪だから叶えられた、大きなリビングの小さな家 – tuzu____25さん

建坪18坪のコンパクトなスペースだからこそ得られた心地よい住まい。今回ご紹介するのは、真っ白なスケルトン階段から爽やかな光が降り注ぐtuzu____25さんの3階建ての注文住宅です。tuzu____25さんならではの家づくりやインテリアのこだわりについてお話をお伺いしました。

基本情報

お住まい:埼玉県
ハウスメーカー:セキスイハイム
シリーズ:デシオ
構造:軽量鉄骨構造

敷地面積:18.29坪
延床面積:30.96坪
家族構成:夫、妻、息子

打合せ期間
間取り:3ヶ月
内装:5ヶ月

18坪が叶えた大きなリビングの小さな家

「デシオ/鉄骨3階建/狭小住宅」をテーマに、毎日の暮らしの記録を発信されているtuzu____25さん。そんなtuzu____25さんが住んでらっしゃるのは、狭さを感じさせない明るく可愛らしい素敵な2階リビング・ダイニングが特徴的なおうちです。

土地を最大限に活かした家作りを

以前は、ご夫婦ともにお勤めの会社で購入された建売住宅に住まれていたtuzu____25さん。

「祖父の土地をいただけることになり、売却がうまく進むようなら住み替えをしようと2人で話していました。」

幸いにも買い手が見つかり、住み替え計画がスタートしたそうです。

「正直18坪でできる間取りは限られているなと思いましたが、最大限土地の良さを引き出し、広くて明るいリビングを作りたいと考えました。」

採光を確保した2階リビングとスケルトン階段

譲り受けた土地は、すでに南側に家が建つ北側道路の敷地でした。
ふつうの間取りだと日が入らないため、迷わず2階リビングを選ばれたそうです。
また、隣地通路部分から採光を取り入れることも合わせて計画されました。

「東側を存分に使うと居住空間が狭くなってしまいます。そこで、階段をスケルトン階段にすることで『階段+吹き抜け』の効果を出し、居住空間を確保しました。」

また最上階には天窓も設けることで、日中はお部屋全体が明るくなるデザインに。
さらに採光をよくするために、リビングの掃き出し窓を大きい規格のピクチャーウィンドウに変更されたそうです。

「北道路の敷地だったので、南側に大きな窓をつけてもプライバシー空間を守れて安心です。」とtuzu____25さん。

また、生活の中心となるリビングフロアにトイレを設置したいと考えられていましたが、リビング内にあることで衛生面や音の問題などいくつか懸念があがりました。

「気になる点はいくつかありましたが、最終的には『誰かに見せたくなるトイレ』を目指してこだわりを詰め込みました!」

アクセントクロスや照明、トイレ本体の色に至るまでこだわって計画された結果、まるでモデルハウスで見るような空間に。

【隠す】のではなく【見せる】という逆の発想を持つことで『人に見せる=綺麗にする』という意識も生まれ、トイレは常に綺麗な状態を保てるように心がけていらっしゃるそうです。

2階リビングの家に暮らして

ご夫婦が想像していた以上に採光たっぷりの明るいお家が完成し、遊びにこられた友人たちからは「本当に明るいね!」と評判なのだとか。

スケルトン階段は、空間全体を吹き抜けのように使用するため、冷暖房効率に少し不安もあったそうなのですが、ハウスメーカーオリジナルの全館空調システム『快適エアリー』のおかげで問題なく快適に暮らせているそうです。
光熱費も、オール電化+太陽光発電で、一般的な料金と変わりがないとのこと。

「今の家の間取りに大満足しています。強いて言えば、北側に大きな開口部を設けなかったことで、大型家具の搬入が大変でした…」

といったエピソードも聞かせてくださいました。

小物もかわいい北欧ナチュラルなキッチン

ダイニングにいるご家族との距離が近く、会話が弾みそうtuzu____25さん邸のオープンキッチン。キッチンからリビング全体を見渡せ、存在感のあるペニンシュラキッチンを選ばれた理由についても伺いました。

北欧テイストなキッチンを楽しむ

『キッチンはインテリアの一部』をテーマに配置や仕様を考えられたというtuzu____25さん。

「全体的に北欧風のテイストで仕上げました。北欧系の雑貨や小物を飾ってキッチン全体に統一感を出すことを意識しています。」

リビングから見える背面の飾り棚は、キッチンのなかでいちばん最初に決めた場所というだけあって、ずっと眺めていたくなるようなスペースになっています。

空間を広く見せるキッチンへ

「キッチンをインテリアの一部と考えたときに【見える】または【見せる】ため、空間をより広く見せることのできるペニンシュラタイプのキッチンを採用しました。」

片側だけ壁にくっつけたタイプを選ばれたtuzu____25さん。よりオープンな空間にしたいと考え、通常であればIHコンロ前に設置するオイルガードを取り外してオーダーしたのだそう。
調理の際の油ハネは、置き型タイプのオイルガードを使用することによって対応し、あくまですっきりとした空間に見えることを優先したとおっしゃいます。

ダイニングには個性的な変形のテーブルを。キッチンに立っていてもご家族の距離を近く感じられそうですね。空間の狭さを感じさせない工夫が見られます。

また、オープンキッチンにするにあたり、常に綺麗を保つことも意識されているのだとか。
またタッチレス水栓を採用されたことで水垢を予防でき、とても役立っているそうです。

生活感を隠す

冷蔵庫やオーブンなどの家電やゴミ箱は、リビングから死角になるキッチン奥に配置されています。そうすることで、冷蔵庫を開けたときに、リビング側から中が見えてしまうこともなく、来客時であっても気兼ねなく使うことができているのだそう。

「冷蔵庫の整理が苦手な私にはぴったりの配置だったと思っています。」

とtuzu____25さん。

生活感を隠す工夫を施すことで、北欧ナチュラルな雰囲気あふれる素敵なキッチンを実現されているんですね。

お気に入りの飾り棚

奥に家電専用の棚を設置し、収納スペースに余裕が生まれたことで設けられた、キッチン背面の飾り棚。
窓と棚の横幅を合わせたことで、絶妙なバランスを保っていらっしゃいます。

「こちらの棚には、お気に入りのキッチン用品や食器、季節の雑貨を置き、いつもディスプレイを楽しんでいます。」

お気に入りのもので統一された北欧テイストの飾り棚は、眺めているだけで幸せな気持ちになれそうですね。

キッチンとリビングの見切り

キッチンの床材にはタイルを採用し、フローリングのリビングとは空間をわかりやすく分けたそうです。
タイルにすることにより、キッチン周りの水跳ねにも素早く対応でき、掃除がしやすく便利なのだとか。
また、掃除のしやすさ以外に、意外な効果もあるそうです。

「キッチン正面と側面に施した板とフローリングの木目が異なるので、そのまま合わせてしまうと統一感が出せないと思いました。そこでキッチンのタイルをカウンターの面にも合わせて施工してもらいました。」

存在を浮き立たせるかのようにタイルで囲われた個性が光るtuzu____25さんのキッチン。もともとは、キッチンとフローリングの異なる木目を中和させるためのアイデアだったのですね。
見切り材には、キッチン引き出しのシャインニッケルの取手と合わせて、ゴールドのものを選ばれました。

「見切りのカラーは最後まで悩みましたが、キッチンのアクセントにもなりとても気に入っています。」

お気に入りのキッチンのある暮らし

広くスペースをとったことで、想像以上に収納力のあるキッチンが完成したそうです。

「まだすべての収納に物が収まっていなくて、余裕がある状態なんです。」

この先ものが増えても対応できるので安心なようです。
また、家電収納の棚を設置したおかげで、カップボードの上に余計なものを置かずすっきりと保てているそう。作業スペースの確保もでき、ゆったりとした気持ちで料理ができるそうですよ。

ペニンシュラキッチンは、ダイニングからすぐに洗い物を下げることができ、家事効率もいいそうです。広々としたシンクも、家族3人分の食器もまとめて洗うことができ助かっているのだとか。

「ゴミ箱を家電の下の引き出しに設置したことで目立たなく、「ゴミはどこに捨ててるの?」と聞かれることが多いです。料理のときにも使いやすいので、とても助かっています。」

光降り注ぐスケルトン階段とトイレ

tuzu____25さんのお宅といえば、真っ白なスケルトン階段が印象的で存在感を放っています。
また、大きな窓と天窓からたくさんの光が降り注ぎ、とても明るく開放的な空間に。
そんなスケルトン階段の隣にある、とことんにまでこだわり抜かれた『魅せるトイレ』も素敵です。

スケルトン階段に求めた効果

「今回のおうちを作るにあたり、一番譲れなかったのはスケルトン階段でした。」

スケルトン階段は開放的で、かつ光を通すことができるので当初から採用を決めていたといいます。

「『狭小地+北道路』のため、吹き抜けをつけないと光を存分に取り入れるのが難しいと思っていたので、『吹き抜け+階段』の効果があるスケルトン階段を取り入れました。
トイレに関しては、リビングに併設されるので常に綺麗に保ち、誰かに見せたくなるトイレを作りたいと思っていました。」

スケルトン階段のこだわり

階段は、この先ずっと建物が立つ予定のない隣地通路部分に配置し、今後も採光が取れるよう配慮されました。
スケルトン階段の通路側には大きな掃き出し窓を設置することで、全体的に明るさを取り込める仕組みに。
また、天窓からの光は1階まで届くよう設計されているそうです。

階段の踏み板は床材に合わせた色に。手すりや柵は目立ちにくく、インテリアに合わせてホワイトでコーディネート。リビング空間によく馴染むデザインカラーを選ばれました。

階段横の窓は、夜に外から見ると、1階から3階までがライトアップされた様子がとっても綺麗なのだそう!

そんな幻想的な光景を、ご主人は「光の滝!」と表現されているそう。tuzu____25さん自身も、そのように感じるほど美しいそうですよ。

トイレに詰め込んだおもい

階段に隣接する扉を開けると、明るく清潔感にあふれた空間が広がるtuzu____25さん邸のトイレ。
くすみピンクのアクセントクロスは、お部屋には選ばないタイプで、ちょっと冒険したカラーとして選ばれたのだとか。トイレ本体には[ノーブルトープ]という茶系のカラーを組み合わせ、落ち着いた雰囲気を演出されています。

照明は、たくさんのカタログの中から、インテリアコーディネーターさんと相談して決められました。ころんとしたフォルムが可愛いらしく、空間のアクセントになっています。

真鍮(しんちゅう)で揃えたタオルハンガーとスリッパ収納は、のちに施主支給して取付けられました。こちらも素敵なポイントになっていてお気に入りなのだそう。

暮らしのなかで

限られた坪数のなかで、採光の良さを引き立たせるためのスケルトン階段、北欧テイストのキッチン、リビングフロアの魅力的なトイレ、すべての希望を叶えた理想的なtuzu____25さんのお住まい。ご家族みんなが暮らしやすいおうちを実現されました。

「とにかく可愛い!」と評判のトイレは、とくに女性からの支持が多いそうです。とても嬉しい声なのだとか。

「家が完成するまでは心配ばかりしていましたが、実際はそんな必要もなく、大満足の家ができました。」

そう話してくださったお言葉が印象的でした。

編集後記

明るいスケルトン階段と北欧テイストのインテリアが魅力的なtuzu____25さんのお宅。

階段の向こう側に大きな窓を設置して、光がたっぷりと差し込む設計にはとても感銘を受けました。こだわりを詰め込まれたトレイも可愛らしく、階段と並んだ景色が絵になる素敵な空間でしたね。

私自身の家も、リビングとキッチンの床材を分け空間を区切ったのですが、tuzu____25さん邸のようにキッチン前面にもタイルを用いるアイデアは考えつきませんでした。インテリアを【見せる】工夫が素晴らしいお家でしたね。

tuzu____25さん、ありがとうございました。

■今回お話を伺わせていただいたかた
tuzu____25さん

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アリカ(片づけ遊び指導士) ■ワンオペ対応の《楽家事収納》づくり♡ ■9歳6歳♀2歳♂単身赴任の夫の5人家族♪ ○シンプルホーム編集部