実家に広い農地があったことから平屋暮らしを始めたというryotayaさん。生活の中心となるLDKからは、どこからでも自然の景色を楽しめるようにと工夫が詰まっています。
家族でゆったりと過ごせる広いリビング、お子さんが3人いてもスッキリと整ったLDKなど、注文住宅だからこそ実現できたこだわりの平屋暮らしをご覧ください。
基本情報

お住まい:香川県
ハウスメーカー:(株)パッシオパッシブ
シリーズ:なし
構造:在来軸組工法(木造)
敷地面積:150坪
延床面積:40坪
家族構成:本人、妻、息子2人、娘1人
打合せ期間
間取り:3ヶ月
内装:3ヶ月
豊かな自然に囲まれた、贅沢な平屋暮らし

自然溢れる広大な土地に大きな平屋。そんな贅沢な平屋暮らしを実現できたのは、実家に広い農地があったことからと話すryotayaさん。
「利便性の高い町外の土地を購入するという選択肢もありました。しかし、実家の農地の維持管理は嫌でも発生します。仮に利便性の高い土地に住んだとしても、週末の度に実家へ草刈りへと戻ることは現実的ではありません。利便性が少し低くても、それを補うほどの余りあるメリットを享受しようと考えました」
実家の農地にマイホームを建てることで土地代がかからないこと、広い土地にのびのびと平屋を建てられること、そして何より自然溢れる土地で暮らせることをメリットとして考え、実家の農地に平屋を建てることを決意されたそうです。
どこに居ても自然とつながる間取り

どこに居ても自然と繋がる、そんな暮らしがしたいと考えたryotayaさん。
「極力窓を大きく取り、外の景色を取り込むようにしました。大きめのFix窓(壁などに直接はめ込まれた開閉できない窓)を多用した事は大正解でした」
大きな窓から広がる景色は絵画のように美しく、日々の疲れが癒されますね。窓際に置かれたコンパクトなソファは、まるでカフェに来たような非日常な気分を味わえそうです。


また、大きく窓を設けたことと軒の出によって、夏は涼しく、冬は暖かく、年中快適に過ごすことができているそう。
「冬は晴れてさえいればリビングの奥まで日が入るので、1月でも28度近くになり、少し窓を開けるくらいです」
お子さんが大の字で寝そべる姿に居心地の良さがこちらまで伝わります。季節によって日射をコントロールする軒。今後お家を建てる方は参考になりますね。
エリアごとに空間を分けて快適に

「単純な長方形だと、平屋はリビングから寝室やお風呂へ直接アクセスできてしまい、プライベートとの区切りが曖昧になりやすいというのが懸念点でした。そこで建屋をリビング棟、子供部屋棟、寝室と風呂の棟の3つに分けました」
エリアごとに分けられた空間設計は独立性を保ちつつも緩やかに繋がり、
家族みんなが落ち着ける空間となっています。
玄関からは、すぐに洗面スペースへ向かえるような動線にされました。お子さんが学校から帰宅後すぐに手洗いを済ませられるのはもちろん、草刈りや家庭菜園をするご夫婦にとっても便利なものになっているそう。
BBQやキャンプも楽しむスローライフな生活


「目の前の畑では季節の野菜を作り、まさに産地直送でそのままキッチンへ。眺めも良いので、夏は瀬戸内海に沈む夕日を眺めながらBBQをして楽しみます」
ryotayaさんのご自宅からは瀬戸内海が一望でき、まるで旅先に訪れたかのような景色にでうっとりとしてしまいます。
また、自宅の庭でテントを張り、“庭キャンプ”を楽しむこともあるそう。
「絶対に密にならない専用キャンプ場です。石を組んで自分の焚火スペースを作って楽しんでます」
スローライフの特権を存分に楽しむ様子がうかがえますね。
窓からの眺望を楽しみながら、木の温もりを感じるLDK

家族との時間を大切にしたいと考えたryotayaさん。
家族が一緒に長く過ごす空間であるリビングを1番広く設計しました。お部屋全体が見渡せる間取りは、どこからでも家族の気配を感じることができ、自然とコミュニケーションがとれる空間になっています。
勾配天井で開放感を


リビング空間を広々と確保するだけでなく、より広く見せるために勾配天井を採用されました。
「勾配天井にすることで平屋ながらも吹き抜けのような空間を設けました。大型の観葉植物を置いても充分なほど空間に余裕が生まれました」
という言葉通り、ryotayaさん邸は平屋とは思えないほどの開放感があります。あえて大胆に見せることで梁がお部屋のアクセントとなり、とてもオシャレですね!
造作家具で空間に統一感を出してスッキリと

家具は造作家具を多用し、高さを抑えることで統一感と開放感のある空間に仕上げています。
造作のテレビ台は長さが4mあり、収納はもちろんベンチとしても活用されているそう。また、お子さんがLEGOを製作するスペースとしても役立っているそうです。家族みんながそれぞれに愛用する家具は、愛着もひとしおですね。
ソファはローソファを選ばれました。キッチンやダイニングから見た時にも圧迫感を抑え、居心地の良い空間になっています。
和室空間がリビングを拡張


リビングの一角に和室を設けているryotayaさん邸。
リビングから和室を見えるようにしたことで、リビング空間に奥行きが生まれ、より広々と見せる効果につながっています。また、あえて壁を残すことでリビングと空間分けがされ、落ち着きが感じられるスペースとなっています。
アクセント壁で空間を引き締める


テレビ横の壁には、お子さんの絵本を置けるようにマガジンラックを設けています。アクセントとして黒壁(クロス)にされていますが、キッチン側の飾り棚も同じく黒壁にして統一感を出されています。
ナチュラルカラーをメインにしているLDK空間に、アクセントとして黒壁を足すことで空間がピリッと引き締まっていますね。
住んでみて…

「やはり家族が1番長く過ごすリビングを広くとった事は大正解でした。外の緑を取り込み、広々と快適に暮らしています」
実際に住んでみての感想として、そう話されたryotayaさん。
大きな窓から望む雄大な景色は田舎暮らしならでは。カーテンを全開にして外の景色も取り込むことでより開放感が得られますね。
キッチン裏の充実したパントリー


LDKはシンプルにスッキリ過ごしたいとの考えから、キッチン裏には大容量に収納できる稼働棚式のパントリーを設けられました。食品庫だけでなく、オムツや防災グッズ、ゴミ箱など生活用品も収納されているのだとか。
「掃除や整理整頓も大事ですが、収納スペースは、持ってる物の総量よりも収納力が上回っている必要があると考えました。そこで、家を建てる際に現在持っている物の棚卸しを行いました。最低限それらが収納出来る事はもちろんのこと、そこから増えていくものにも対応できないといけません」
今持っている物の他に、これから増えるものにも対応できる収納が必要であるとおっしゃっるryotayaさん。
たしかに、住み始めと比べてモノはどんどん増えますよね。余裕のある収納は、心にまで余裕が生まれ軽やかな気持ちになりそうです。
鞄やランドセル、保育所の準備まで


ryotayaさん邸のパントリーには食品や生活用品の他に、夫婦それぞれのバッグ、お子さまの保育所グッズやランドセルまで収納されているのだとか。
「我が家ではパントリーが生活の起点になっているとも言えます。長男は学校から帰宅すると、まずここにランドセルを片付け、教科書の整理をします」
そんな生活スタイルからryotayaさん邸ではリビングにランドセルが転がったまま放置…なんてことはないそうで、リビングに不要なモノは集まらない仕組みになっています。
とても参考になるアイディアですね!
奥様専用ワークスペース

パントリーの一角にはワークスペースを設け、パソコンやルーター類はここへ集約されています。また、学校や保育所からの書類などもすべてワークスペースで管理されているそう。
家事の合間に、小窓から見える景色を眺めながらゆっくりと寛ぐ奥様の姿が目に浮かびますね。
LDKを整える、必要不可欠な場所

「広めにとったパントリーの効果は予想以上に大きかったです」
大容量のパントリーがあることで、何もしなくてもLDKはスッキリをキープされいるそうです。
編集後記
ご実家にあった広い農地を活用され、自然豊かな土地で平屋暮らしを始められたyotayaさん。
大きな窓から取り込む景色は田舎暮らしだからこそ得られるメリットで、憧れる方も多いのではないでしょうか。
家族が一番長く過ごすLDKを大空間にすることで、開放感が生まれ、とても快適な暮らしとなったそう。
LDKをスッキリさせる秘訣として大容量の充実したパントリーを設けており、これからお家を建てられる方は参考になった方も多いはず。
ryotayaさん、ありがとうございました!

■今回お話を伺わせていただいたかた
ryotayaさん