注文住宅

家族想いの回遊動線と、木の温もりを感じるくつろぎの家 – ie_nnさん

デザイン性と利便性を兼ね備えた回遊動線と、木の温もりをふんだんに感じるie_nnさん邸の注文住宅。生活動線ををもとに考えられた理想の間取りと、オリジナル家具をちりばめた家づくりの工夫についてお聞きしました。

基本情報

居住エリア:甲信越・北陸

地元工務店
在来軸組工法(木造)

敷地面積:70坪
延べ床面積:49.58坪

家族構成:夫、妻、息子1人

打合せ回数:
間取り…4ヶ月
内装…5回くらい

こだわりと工夫が詰まった回遊動線

「アパート暮らしの際、洗面と洗濯場(サンルーム)が離れており、洗面で汚れを落とし洗濯機にすぐ入れられないことがとても不便に思っておりました。」とie_nnさん。

また、ご実家が洗面と洗濯室が同じスペースで脱衣所がなく、洗面を使いたいときに家族の誰かがお風呂に入っていると使いづらかったことや、入浴中に誰かが洗面や洗濯機を使っていると不快感や不便さも感じていたそう。

それらの経験から、洗面と洗濯機を隣同士にし、独立した脱衣所を設けることで不満を解消されたそうです。

間取りに床材、しつらえなど、その全てにこだわりを

そんなie_nnさんのお宅の動線は

【家族玄関→パントリー兼ファミリークローク→ランドリースペース(サンルーム)→洗面所→脱衣所→お風呂場】

と全体を回遊できる仕組みを採用されています。

便利な回遊動線の床は全てフロアタイルを採用されています。

ie_nnさんのお宅は無垢床なので、ご家族が雨に濡れて帰ってきたり、お子さんが汚れて帰ってきた時に、家族玄関を通ることで無垢材を濡らさず汚れずに済むので、お掃除もノンストレスなのが利点なのだとか。

さらに、この動線により上着を家族玄関にあるラックにかけ、服をランドリールームで着替え、洗面で手を洗う、すぐお風呂で洗い流したい時はお風呂に入る、という一連の動作もリビングを通らずに済ませることができます。

また、家族玄関からは、パントリー兼ファミリークローク→キッチンへの動線もスムーズなため、買い物した食材をすぐに冷蔵庫やパントリーの野菜boxに収納することもできるのはとても便利そうですね。

将来を見据えた家族目線の快適な動線

実際に暮らしてみて、ie_nnさんも旦那さんもこの動線には大満足だそうです。

将来的には、パントリー兼ファミリークローゼットのラックをお子さんの荷物の収納に役立てたいと思っていらっしゃるそう。そこからの手洗い→リビングへの便利な動線は、きっとお子さんも喜んでくれそうですね。

家族玄関に設置してあるラックに上着を掛けれることや、広々とした洗面は大人2人でも快適に使えること、キッチンから家族玄関に出られることで、キッチンのゴミ捨てのアクセスの良さにこの動線の利便性を感じているそうです。

毎日の洗濯に大活躍!
居住地域に適したランドリースペース

雨の多い地域にお住まいのie_nnさん。以前お住まいだった手狭なアパートでの暮らしは、毎日のお洗濯が苦痛なものだったそう。

お家作りの際には、家事効率を優先させたランドリースペースを設置することは必須でした。最適な間取り・設置場所について工務店と熟考されて今の動線に至ったそうです。

洗濯物をすぐ上に干せる便利なスペース

清潔感溢れるランドリースペースは、洗濯物をすぐ上のポールに干したあと、乾いた衣服を一時的に置ける広くて便利なテーブルスペースが目を引きます。

造作されたというこのテーブルは、服を畳んだり、アイロンをかけるのに使用することができ、なおかつアイロン台の収納も兼ねた造りになっているそうです! この無駄のない設計はホントに素晴らしいですね。

テーブルの下にはご家族の服を仕舞える大きな収納ケースを設けています。肌着系は、すぐ近くの脱衣所に分けて収納するそうなのですが、動線上にあるため移動も全く苦ではないそうです。

ー動線や造作家具に至るまで考え抜かれたスペースですが、いちばんのこだわりは何ですか?

ie_nnさん:「洗濯物を叩いたりする時に、狭くて干しづらいということがないように洗面室・サンルームスペースを4.3帖と広く取りました。それと、ランドリールームを西向きにしました。方角を考えることによって、室内干しですが洗濯物がすぐに乾きますよ。」

また、ランドリースペースと洗面が隣接しているので、お客さまが洗面を使用しても洗濯物を見られないよう、必要に応じて下げられる埋め込みタイプのロールスクリーンを設置。

扉をつけることも考えたが、それぞれのスペースに圧迫感がでると思い採用しなかったそうです。ロールスクールは天井に埋め込み式なので、使用しない時は収納することができ、空間をすっきり保つことができますね。

ランドリースペースのある暮らし

こだわりの溢れるランドリースペースのある暮らしについてお聞きしたところ、真っ先に「毎日の洗濯がとても楽しくなりました!」とお答えいただきました。

不便な経験を生かして考え抜かれた便利なスペースは、毎日の家事を快適なものに変えてくれましたね。

また、服を畳んで収納するという一連の動作も、すぐそこに収納するスペースを設けたことでスムーズに完了することができます。

造作を取り入れた上質な空間へ

モダンな印象のie_nnさんのお家には、ダイニングテーブル、キッチン腰壁、カップボード、テレビボード、洗面台、リビングやトイレの扉など至る所に木の温もりを感じる造作家具が散りばめられています。

これは建築を依頼した工務店の内見会で見て、ご夫婦ともに丁寧かつ上質な木の施工に、その場で契約をお願いするほどに引き込まれたそう。心から信頼できる工務店との出会いによって、この素晴らしい空間を実現が実現できたようです。

ー数ある造作の中でも、特に天井とタイルの組み合わせが美しいキッチンですが、採用された経緯についてお伺いできますか。

ie_nnさん:「工務店の過去の施工写真を見て、レッドシダー天井と石目肌のブラックタイルの腰壁の組み合わせがかっこよく、一目惚れしたのでお願いしました。以前はモールテックスの腰壁に憧れていましたが、絶対に譲れなかったレッドシダー天井との相性を考えてこちらのタイルにしました。結果、この組み合わせにして正解だったと思っています。」

たしかに、タイルの左官仕上げの風合いと、照明や鉄骨階段を黒でまとめることで、お部屋全体に統一感が生まれ上質な空間を醸し出しています。

理想の空間を叶えた統一感のある家具づくり

造作にすることによってインテリアに統一感を感じます。特にカップボードや洗面台は収納したいboxやゴミ箱をあらかじめ決めておくことで、そのサイズに合わせて作ることができ、すっきりした空間に仕上がります。

木の家に住むことがマイホーム計画当初からの憧れだったというie_nnさんですが、キッチンまわりを造作にすることでさらに理想的な空間を完成されているのは非常に参考になります。

モールテックスの洗面台

ーie_nnさんがもっともこだわりを持って造作したのが洗面台だそうですね。

ie_nnさん:「そうなんです。その中でもマイホーム計画前から憧れがあり、絶対に叶えたいと思っていたのがモールテックスの洗面台でした。また、造作する上で重要視した点は広さです。アパート時代や実家ではいつも洗面台が混み合っており、待ってる時間がもったいないな〜と思っていた経験から、マイホームでは広い洗面台を作りたい!と思ったのがきっかけです。」

そうおっしゃってくださったie_nnさん。そういった思いもあり、おうちづくりでは使いやすくかつ憧れのあったデザインを実現されたそうです。

また、市販では洗面スペースの広さに合う鏡がなく、工務店に相談して鏡も造作してもらい、とことんこだわりを形にされたそうです。

洗面台の収納に関しては、あらかじめ無印良品のラタンボックスを入れたいことを伝えておき、そのサイズに合わせて棚を造作。棚の奥には配管が通っていて、ボックスが目隠しがわりにもなったこと、埋め込みタイプの収納ということもあり、すっきりとした空間づくりに繋がっています。

実際に暮らしてみて

回遊動線やランドリースペースを取り入れた木のお家。

「家の雰囲気を変えてくれる造作家具は、造っていただいて良かったと改めて感じています。これから先も、経年劣化を感じながら家と共に年を重ねていきたい」というお言葉がとても印象的なie_nnさんでした。

編集後記

木の味わい溢れるインテリアもさることながら、毎日の家事や生活を便利にしてくれる回遊動線も素晴らしいie_nnさんのお家。

不便を感じた経験を生かした家づくり、将来を見据えたファミリークローゼットの活用法などとても参考になりました。

お話を伺って、家に合わせて家具を選ぶのではなく、家と一緒に家具を作り上げていく楽しさも教えてもらえたような気がします。自然素材に囲まれたie_nnさんのお家は、きっとこれからも暮らしに合わせて素敵に変化していくのでしょうね。

ie_nnさん、ありがとうございました。

■今回お話を伺わせていただいたかた
ie_nnさん

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アリカ(片づけ遊び指導士) ■ワンオペ対応の《楽家事収納》づくり♡ ■9歳6歳♀2歳♂単身赴任の夫の5人家族♪ ○シンプルホーム編集部